もしもの時に備える。台風が来る前にやっておきたいマンションでの対策
多くのマンションは強度のある鉄筋コンクリート造のため、「マンションは台風に強い」とお思いの方も多いのではないでしょうか。ただその一方で、戸建てに比べて高さがあるため風の影響も受けやすく、窓ガラスの破損や雨水の浸水も起こりえます。地震と違い、ある程度の予測がつく台風。もしもの時の被害を最小限にし、大切な家族の身を守るため、また近隣住民に被害を与えないためにも、事前にできるマンションでの台風対策をお伝えいたします。
台風の間は外気をシャットアウト
風対策としてやっておきたいのは、各居室にある外気と室内の空気を循環させる給気口を閉じ、24時間換気システムを一時停止にすること。
普段は換気のために外気を室内にとり入れるものですが、雨風が強いときは、そこから風やホコリが吹き込むことがあるので、台風の間は閉めておきましょう。同様に24時間換気システムも一時停止にしておきます。24時間換気システムは、多くの場合浴室乾燥機と一緒になってます。マンションで換気は大切なので、天候が戻ったら元に戻すのをお忘れなく。
バルコニーのものを室内に移動する
眺望や陽当りを確保するため、前面に遮るものがないマンションほど風の影響を受けやすくなります。バルコニーにあるものは、万が一の落下や窓の破損をしないよう、室内に移動させましょう。物干し竿も忘れずに中に入れるか、ヒモで固定します。どうしても重くて動かせないようなものは、ロープなどで固定しましょう。
バルコニーの排水溝の掃除
雨対策として、バルコニーの側溝にある排水溝の枯れ葉やゴミなどを取り除きましょう。排水溝の機能が低下していると、台風の急激な雨量に排水が追い付かず水があふれてしまう可能性があります。一見綺麗に見えても、細かいチリが排水を妨げていることがあるので、歯ブラシなどで細かい所も掃除して取り除きます。
風圧で鳴るエアコンのポコポコ音の対策
雨や台風の日にエアコンから聞こえるポコポコとした音が気になった方もいらっしゃると思います。これは、室内と外との空気の圧力の差によるものです。気密性が高いマンションほど起こりやすい傾向があります。エアコンには冷却や放熱によって発生する水を排出するために、外にドレーンホースと呼ばれるホースがついているのを、みなさんもご存じかと思います。気圧の差により、このホースから空気が逆流することが音の原因です。
これを防ぐには、空気の気圧の差をなくすことが解決策なのですが、ホースに自分で簡単に取り付けられる逆流防止弁というものがあります。市販で一般的に1000円以下で購入することができます。
また簡易的な方法として、ご家庭ならどこにでもあるペットボトルに水をいれてドレーンホースを差し込むだけで音が止まる場合もあります。
水でドレーンホースに蓋をしているのと同じ状態になるため、空気の逆流を防いでくれます。
バルコニーの掃除
台風が去ったあとは、雨風による泥水や枯れ葉、雨だれなどでバルコニーについた汚れを、なるべく早めにお掃除をするのがおすすめです。時間がたつと汚れが固まってしまい、落とすのが大変になってしまいます。
台風直後はバルコニーが雨で濡れて掃除がしやすい状態になってるので、普段なかなかできないバルコニー掃除のチャンスでもあります。
まず窓についた汚れは雑巾で拭きとっていきます。水滴が多くついているようであれば、スポンジを使って水分を吸い込ませながら拭き取るのもいいでしょう。
エアコンの室外機やホースも雑巾を使って拭いていきます。
床はデッキブラシを使ってゴミを集めていき、最後に使い終わった雑巾で排水溝にたまったゴミも取っていきます。
まとめ
マンションの台風対策として、万が一の被害を最小限にするためにも、事前に備えることが大事です。そしてこの機に普段なかなか手の回らない、バルコニーをお掃除してみてはいかがでしょうか。