「リノベ現場は施工が決まり切っていないから面白い!」大工職人波多野さんがつくる誠実なリノベマンション
全ての現場が違う表情を持つ中古マンション。そんな中古リノベーションマンション一筋でつくり続ける、大工職人歴20年の波多野さん。大工職人さんから見たリノベーションマンションのお話をいろいろお伺いしてきました。
きちんと整理整頓された現場
現場に足を踏み入れて、まず安心したのが「整理整頓」された現場。「整理整頓」がされていない現場は仕上がりも良くない。私が10年近く多くのリノベーションマンションの施工現場を見てきて学んだ、施工現場を見るうえでの大切なポイントです。
「お疲れ様です!」と親しみのある明るい笑顔で迎えてくれたのが、大工職人歴20年の波多野さん。
弊社スター・マイカのリノベーションマンションの施工現場を多く担当して下さっています。
新築ではなく、リノベーションマンションをつくり続ける理由
25歳の時に公務員を目指して勉強中に、たまたまアルバイトで大工職人をしたのがきっかけで、大工の仕事が面白くなり、大工の道に進む決意をきめた波多野さん。
いつの間にか現場を一人で任されるようになり、臆することなく一人で現場に入れるようになるには5年ぐらいかかったそう。
新築戸建てや新築マンション、リノベーションマンションなど様々な現場を経験し、今ではリノベーションマンションの施工一本で様々な現場を回る日々。
波多野さん:「新築現場は図面通りに決められた事をつくることが重要。でもリノベーションの場合は解体してみないと分からない事も多い。物件ひとつひとつが全く違う。全く違う現場を考えながらつくる、すべてが決まっていないからこそ、面白いんです。」
確かに、リノベーションマンションの場合、築年数や分譲主によっても様々な特徴があり、解体してみて初めて分かる“ビックリ”な現場も多い。全てを壊すスケルトンと呼ばれるリノベーションもあるが、しっかりと現場調査をした上で、既存部分を活かしてリノベーションする物件も多く、そういった物件は大工職人の技術にいつも感服しています。
波多野さん:「あるものを残しつつ、そこをどうやって新しいものと組み合わせてつくっていくか、そこがキモです!」
リノベーションマンションをつくるうえで大事にしていること
―リノベーションマンションをつくる上で大事なことはなんですか?
そう尋ねると、波多野さんらしい答えが返ってきました。
波多野さん:「現場を綺麗に作るのは、プロとして当たり前の事だと思います。解体してから分かる事も多いから、現場での打ち合わせも、もちろん大事。でも一番大事な事は、中古マンションの工事では、住民の方への配慮が一番大事です。音の配慮はもちろん、共有部の掃除など、特に気を遣って工事しています。」
工事をする時はどうしても音や粉じんが出てしまうもの。
思えば夏の暑い時期でもしっかりと窓を閉め、扇風機を持ち込んで、音や粉じんが外に漏れないように配慮しながら物件を工事していた姿が目に浮かびました。
大工職人からみたリノベーションマンションのいいところ
いいところは、「現場を見られる事」これにつきると思います。
新築は見られるのはモデルルームだから、実際の陽当たりやそこに住んでる人の雰囲気や管理体制は見る事が出来ない。でもリノベーションマンションならそれがすべて見る事が出来る。僕たちが作った物件の“おさまり”も見てもらえるし、そこがいいところだと思う!
建築用語point:おさまり
おさまりとは、建築用語のひとつで各部材が接合される部分のことをいいます。意匠、構造、設備に共通して使う言葉で、きれいな取り合わせになることを、「おさまりがよい」と言います。
確かに波多野さんが言うとおり、リノベーションマンションでは実際に住む物件が見られる。
そのマンションの雰囲気やリノベーションの出来上がり、色々なインスピレーションを感じることが出来ます。
私も物件を見られることは、大きなメリットだと感じています。
住まいと上手に時を重ねるには
―家と上手に暮らして、住まいを長持ちさせるコツは?
家を長持ちさせるには湿気が大敵。これはマンションも同じ。特にマンションだとコンクリートの占める割合が多いから、木造と違って湿気をためやすい。
新築で建設されたマンションのコンクリートが乾くのは5年~10年といわれるぐらい。
だからよく換気をしてあげて欲しい。
それから、劣化のスピードが速いのは水まわり。特にお風呂場や洗面は湿気がこもりやすい。
子どもたちがお風呂からあがる時はちゃんと身体を拭いて出てね!あとはバスマットも敷きっぱなしにしないように!
このお話を聞いて、私も季節の良い日には気持ちよい空気を入れ替えて、2歳の息子がお風呂から出る時は、身体をよく拭いて出る事をこころがけるようになりました。
現場に任せてもらえるから最適な施工ができる
―スター・マイカの現場を長く担当して下さっていますが、スター・マイカの現場はいかがですか?
「スター・マイカのリノベーションの現場はとてもスムーズ!リノベーションの担当と打ち合わせをしながら、基本的にはそれぞれの現場に最適な方法での施工を任せて工事させてもらえるところがやりやすい」と話してくれた波多野さん。さらに決定のスピードも早く、現場が止まる事なくスムーズに進められているとの事。
波多野さんが1現場で作業に入っている期間は70㎡でおよそ2週間~3週間。
その間に担当者と蜜にやり取りをしながら現場を作っていきます。
スター・マイカでは厳しい施工基準を設定した「工事仕様基準書」があります。設備の施工基準やおさまりの基準まで幅ひろい基準を設けています。
波多野さんは、施工基準をクリアしながらいつもそれ以上の出来上がりの現場を仕上げてくれています。
住む人をイメージしながら、良い住まいをつくり続けたい
これからも、住む人をイメージして、楽しみながらリノベーションマンションを作り続けたいと話してくれた波多野さん。
リノベーションの住まいづくりは楽しいですか?との質問に、笑顔で即答で「楽しくて面白い!」と答えてくれました。
それを聞いて、私やスタッフもあらためて、現場での職人さんとも力をあわせながらより良い住まいをお届けしたいと思う良い機会となりました。