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リースバック

リースバックは銀行で利用できる?金融機関での取り扱い

リースバックは銀行で利用できる?金融機関での取り扱い

銀行は、銀行法によって不動産業などの他業を行うことが禁止されていることから、銀行が直接リースバックサービスを提供することはできません。

ただ、宅地建物取引業法の免許を有している不動産会社と提携することでリースバックを提供している一部の銀行もあります。

リースバックとはどのようなサービスで、なぜほとんどの銀行で取り扱いがないのでしょうか。

そこで今回の記事では「銀行のリースバック」を中心に、リースバックの概要やリースバック会社と提携している銀行などについて詳しく解説しています。

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リースバックとは?仕組みや売却先について

リースバック
リースバックとは、売却した不動産を、その後に借りることで住み続けることができる売却方法のことです。

リースバックの取引の相手方は、主にリースバック会社(不動産会社が多い)になります。

リースバックは、まとまったお金を手にできることから、資金調達手段の一つとして利用されることが多いです。

資金調達手段というとお金を借りるイメージがありますが、リースバックは不動産売却によってお金を得ているだけであり、融資ではありません。

同じく不動産を使って、カタカナの「リ」から始まる言葉でリバースモーゲージという資金調達手段があります。

リバースモーゲージ
リバースモーゲージとは、主に土地を担保にしてお金を借り、死亡時に借りたお金を一括返済する資金調達方法のことです。

リバースモーゲージは融資になるため、主に銀行が取り扱っています。

本来のリバースモーゲージは、毎月(毎年)少しずつお金を借り、死亡時に一気に返済するという年金のような商品が主流でした。

ところが最近では住宅金融支援機構が「リ・バース60」という商品を提供し始めたことで、最初に一気にまとまったお金を借りることができるリバースモーゲージも普及し始めています。

リ・バース60は、リバースモーゲージですが、最初にまとまったお金を手に入れることができるという点では、リースバックと同じです。

近年はリースバックに近い特徴を持つリバースモーゲージが増えてきたことから、リースバックとリバースモーゲージの区別がつきにくくなっています。

しかしながら、リースバックは売却であり、リバースモーゲージは融資である点に変わりはありません。

リースバックは、主にリースバック会社(不動産会社)、リバースモーゲージは主に銀行が取り扱っている商品となります。

リースバックとリバースモーゲージについては、以下の記事で詳しく解説しています。

次にリースバックを利用するメリットとデメリットについて見ていきましょう。

リースバックを利用するメリット

リースバックを利用するメリットには、主に以下の点が挙げられます。

リースバックを利用するメリット

  • 一度にまとまった資金を得られる
  • 今の家に住み続けられる
  • 近所に知られずに利用できる

一度にまとまった資金を得られる

一度にまとまった資金を得られる点がメリットです。

例えば、老人ホームの入所に必要な一時金をリースバックで用意し、希望している老人ホームに空きが出るのを待つといった利用方法があります。

リースバックで得る資金は売買代金ですので、資金使途は自由です。

今の家に住み続けられる

リースバックは、今の家に住み続けられる点がメリットです。

引っ越し代も不要となり、生活環境を変えずにまとまった資金を得ることができます。

近所に知られずに利用できる

リースバックは、近所に知られずに利用できます。

引っ越しをしないことから、近所の人が見ても自宅を売った事実がわかりません。

例えば、中小企業の社長が資金繰りのためにリースバックを行うと、従業員や取引先に知られずに資金調達をすることができます。

次にリースバックを利用するデメリットについて見ていきましょう。

リースバックを利用するデメリット

リースバックを利用するデメリット

  • 売却金額が市場価格よりも安くなる
  • 売却後に家賃が発生する
  • 家賃が払えないと退去することになる

売却金額が市場価格よりも安くなる

リースバックの売却価格は、普通に売ったときよりも1~3割程度安くなる点がデメリットです。

資金調達という意味では、普通に第三者に売った方が多くの資金を得ることができます。

売却後に家賃が発生する

リースバックでは、売却後に家賃が発生するのがデメリットです。

年間の家賃は、リースバックの売却価格の6%~13%となり、周辺の家賃相場よりも高くなるケースもあります。

家賃が払えないと退去することになる

リースバックでは、売却後に家賃を滞納してしまうと、賃貸借契約が解除され、物件に住めなくなってしまいます。

住み続けられるというメリットは、あくまでも家賃を払い続けることができることが前提です。

また、リースバックでよくあるトラブル事例については以下の記事で詳しく解説しています。

ここまでリースバックを利用するメリットとデメリットについて見てきましたが、次にリースバックを銀行で利用できるのかについてお伝えします。

リースバックを銀行などの金融機関で利用できるのか

リースバックは、一部の銀行が他の会社と提携する形で提供しています。

あくまでも他の会社が行っているリースバックを紹介しているという形式であり、銀行が直接リースバックサービスを提供することはありません。

銀行がリースバックを提供できない理由は、銀行法によって他業を行うことが禁止されているからです。

リースバックは、売主が売却し、その後賃貸しますが、出口としては「本人に買い戻してもらう」か、もしくは「本人が退去してから第三者に転売する」かの2パターンとなります。

そのため、リースバックを行おうとすると、「業として不動産の売買を行う」ことになります。

「業として」とは、主に反復継続して行う営利行為という意味です。

業として不動産の売買を行うには、宅地建物取引業法の免許が必要となります。

銀行は、銀行法によって他業を行うことが禁止されているため、宅地建物取引業法の免許が取得できないのです。

銀行が無免許でリースバックを行えば、宅地建物取引業法に抵触してしまう恐れがあることから、宅建業の免許を持てない銀行はリースバックを行えないということになります。

よって、リースバックを直接的に行っている銀行はありません。

一部に表向きリースバックサービスを提供している銀行もありますが、実態としては提携先である宅地建物取引業者のリースバックを紹介しているだけに留まっています。

多くの銀行は、宅地建物取引業者と提携すらしていないので、リースバックサービスを提供している銀行は少ないといえます。

なお、融資であるリバースモーゲージは銀行でも提供することが可能です。

リバースモーゲージを提供している銀行であっても、リースバックは提供していないことが一般的となっています。

次にリースバックの取り扱いをしている銀行や金融機関について見ていきましょう。

リースバックの取り扱いをしている銀行や金融機関

数としては少ないですが、リースバックの取り扱いをしている銀行や金融機関を紹介します。

※銀行の場合、基本的に提携先の宅地建物取引業者のリースバックを紹介しているというパターンです

常陽銀行

会社名株式会社常陽銀行
住所茨城県水戸市南町2丁目5番5号
資本金851億円
設立年1935年
代表者名秋野 哲也
電話番号029-231-2151

常陽銀行は、茨城県にある地方銀行です。

常陽銀行は、リバースモーゲージとリースバックの2つのサービスを提供しています。

リバースモーゲージに関しては、住宅金融支援機構の商品であるリ・バース60を利用する形で「常陽リ・バース 60」というサービスを行っています。

一方で、リースバックについては株式会社セゾンファンデックスおよび香陵住販株式会社と提携する形でサービス提供をしているという状況です。

実質的には、株式会社セゾンファンデックスと香陵住販株式会社が行っているリースバックを紹介している形となります。

七十七銀行

会社名株式会社七十七(しちじゅうしち)銀行
住所仙台市青葉区中央三丁目3番20号
資本金246億円
設立年1878年
代表者名小林 英文
電話番号0120-56-8677

株式会社七十七銀行は、仙台市にある地方銀行です。

七十七銀行も常陽銀行と同様に、リバースモーゲージとリースバックの2つのサービスを提供しています。

七十七銀行は、銀行ですのでリースバックを直接提供できないことから、株式会社セゾンファンデックを提供する形でリースバックを行っています。

よって、七十七銀行にリースバックを申し込んでも、実質的には株式会社セゾンファンデックのリースバックを紹介する形となります。

福島銀行

会社名株式会社福島銀行
住所福島県福島市万世町2-5
資本金186億円
設立年1922年
代表者名加藤 容啓
電話番号024-525-2525

福島銀行は、福島県にある地方銀行です。

銀行ですので、やはり単独ではリースバックを提供することはできません。

福島銀行は、SBIスマイル株式会社と提携してリースバックを提供しています。

SBIスマイル株式会社は、SBIグループの不動産会社です。

福島銀行にリースバックを依頼しても、実質的にはSBIスマイル株式会社のリースバックを紹介する形となります。

セゾンファンデックス

会社名株式会社セゾンファンデックス
住所東京都豊島区東池袋三丁目1番1号 サンシャイン60 37階
資本金45億9万8,000円
設立年1984年
代表者名青山照久
電話番号03-3988-1883

セゾンファンデックスは、クレジットカード会社であるクレディセゾン社のグループ会社です。

不動産を担保として融資をするという不動産担保ローンを中心に貸金業を行っています。

いわゆるノンバンクと呼ばれる銀行以外の金融機関であり、お金を貸すことに特化した金融機関です。

銀行ではないことから銀行法は適用されず、宅地建物取引業法を取得できるようになっています。

セゾンファンデックスは宅建業を有しており、リースバックのサービスも提供しています。

また、セゾンファンデックスは、常陽銀行や七十七銀行などと提携して間接的にリースバックを行っている点も特徴です。

SBIスマイル

会社名SBIスマイル株式会社
住所東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル22階
資本金9,500万円
設立年2012年
代表者名高橋 和彦
電話番号0120-989-855

SBIスマイル株式会社は、ソフトバンク系列であるSBIグループの会社です。

リースバックを主力サービスとする不動産会社になります。

会社としては銀行ではなく、宅地建物取引業の免許を持った不動産会社です。

SBIグループはグループ全体として金融サービスを行っていますので、広い意味でSBIスマイルも金融機関の一つといえます。

SBIスマイルは、福島銀行とも提携してリースバックサービスを提供していることが特徴です。

ハウスドゥ

会社名株式会社And Doホールディングス
住所東京都千代田区丸の内1丁目8番1号丸の内トラストタワーN館17F
資本金33億7,645万円
設立年2009年
代表者名安藤 正弘
電話番号-

ハウスドゥは、リースバックを強みとする不動産会社のフランチャイズチェーンです。

グループ会社の中に株式会社フィナンシャルドゥという会社があり、貸金業の登録をおこなっていることから、広い意味で金融事業を行っているグループといえます。

ハウスドゥは、全国のフランチャイズ店舗にリースバックのノウハウを提供している会社です。

ハウスドゥの躍進の背景にはリースバックを積極的に行ってきたことがあり、フランチャイズの中ではハウスドゥが最もリースバックに強い不動産会社といえます。

リースバックを直接提供している銀行はない

リースバックは無免許で行うと宅建業法に抵触する恐れがあることから、銀行法で他業を行うことが禁止されている銀行にはできないという背景があります。

ただし、提携という形で表向きリースバックを提供しているような銀行が一部にあります。

提携は他社のリースバックを紹介しているだけですので、銀行が行っているとはいえません。

なお、自宅を使って一度にまとまった資金を銀行から調達したいのであれば、住宅金融支援機構のリ・バース60を利用するといった方法があります。

住宅金融支援機構のリ・バース60は、都市銀行をはじめ、多くの銀行が取り扱っています。

リ・バース60は、リバースモーゲージですので融資です。

リ・バース60は、資金使途がリフォーム等の住宅関連資金としてしか利用できないと定められている点が特徴となります。

住宅関連資金としてまとまったお金が必要ということであれば、リ・バース60も利用価値があります。

リースバックとリ・バース60を比較し、いずれか有利な方を選択してみてください。

次に大手リースバック会社について見ていきましょう。

初めての利用なら大手リースバック会社がおすすめ

リースバックは、実質的に宅地建物取引業法の免許を持った不動産会社でしかできないサービスとなっています。

そのため、リースバックを利用する場合には、取引の相手方は宅地建物取引業法の免許を持ったリースバック会社になるということです。

リースバックは、小さな不動産会社と取引してしまうと、その不動産会社が資金繰りを目的に物件を転売してしまう恐れがあります。

転売されて所有者が変われば、賃上げや立ち退きの交渉等が発生する恐れがある点がリスクです。

よって、リースバックは、極力、転売されるリスクがない大手リースバック会社を取引先として選ぶ必要があります。

大手リースバック会社なら、会社の財務内容が良いため、途中で物件を売る可能性は低いです。

はじめてリースバックを利用するなら、安心できる大手を選ぶことをおすすめします。

大手リースバック会社については、以下の記事で詳しく解説しています。

ここまでリースバックと銀行について見てきましたが、最後にスター・マイカのリースバックサービスについてお伝えします。

リースバックを利用するならスター・マイカの「マンションリースバック」

スター・マイカは、過去10年以上にわたるリースバック取引実績と、豊富な賃貸管理実績を持っており、東証プライム上場企業(2975)の「スター・マイカ・ホールディングス」を親会社としています。

さらに、首都圏・関東圏を中心に中古マンション買取に関する豊富な経験を持ち、2022年現在で3000室を超える不動産管理ノウハウを有しています。

次に、スター・マイカの「マンションリースバック」についてご紹介します。

スター・マイカのリースバックのポイント

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スター・マイカは、リノベーションマンションの販売とともに、たくさんの賃貸マンションを保有することで安定したバランスの良い収益を得ています。

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まとめ

銀行のリースバックについて解説してきました。

銀行は、銀行法によって宅地建物取引業のような他業を行うことが原則禁止されていることから、リースバックを行うことはできません。

一部の銀行では、提携先の宅地建物取引業者を紹介する形でリースバックを提供しているところもあります。

ほとんどの銀行はリースバックを扱っていませんので、リースバックを利用するなら直接大手のリースバック会社に依頼することをおすすめします。

URILABOの運営者

スター・マイカ株式会社

“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時3,000戸以上保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。

スター・マイカ株式会社 宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(03)第8237号
当社は、東証プライム上場のスター・マイカ・ホールディングス株式会社のグループ企業です

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