広島県広島市でマンション売却や買取をする前に確認すべき売買相場と売却のコツ
中国地方最大の都市である広島市では、人口増加に陰りが見え始めています。
広島市内の生産活動を支える15~64歳の生産年齢層は減少している一方で、65歳以上の高齢者層は年々増加してきています。
ただ、中国地方最大の都市であることに変わりはないため、他の中国地方の県と比べると広島市のマンションは比較的売りやすいです。
では、広島市のマンション相場はどれくらいであり、高く売るにはどのようなことを意識すればいいのでしょうか。
そこで今回の記事では「広島市のマンション売却」を中心に広島のマンション売却相場や、人気のエリア、人気のファミリー向けマンション、マンションを高く売るコツ、広島市のマンション買取事例等について紹介します。
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目次
広島の街について
広島市は人口が約120万人前後の中国地方唯一の政令指定都市であり、大企業の中国支店も集中する大都市となっています。
広島市には比較的働き口が多いことから、他県からの人口流入も続いていますが、近年は転入者よりも転出者の方が多くなっています。
従来から広島市に流入している人たちの多くは、同じ広島県内の市町村、山口県や島根県等といった中国地方の他県からの流入者がメインとなっています。
しかしながら、中国地方の場合、島根県や鳥取県等は元々の人口が少なく、そもそも流入してくる人数が少ないという状況にあります。
また、広島市自体も平地面積が少ないため、十分な住宅地を確保できないという課題を抱えており、街自体の求心力は低いです。
さらに、広島市から東京圏への人口流出も多く、近年は転入者よりも転出者が上回る状況となってしまいました。
ただし、広島市全体の人口は微減傾向にありますが、区によっては人口が増えているところもあります。
特に安佐南区は多様な都市機能を集約化させたことで住宅街としての人気が高まり、人口が増加している区域です。
広島市の人口推移
広島市の人口推移は以下の通りです。
年次 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
2011年 | 531,761 | 1,181,529 |
2012年 | 535,017 | 1,168,814 |
2013年 | 539,446 | 1,186,928 |
2014年 | 543,410 | 1,188,398 |
2015年 | 549,175 | 1,191,030 |
2016年 | 554,432 | 1,193,857 |
2017年 | 559,505 | 1,195,327 |
2018年 | 564,275 | 1,196,138 |
2019年 | 569,115 | 1,195,775 |
2020年 | 573,378 | 1,194,817 |
広島市内の区域一覧
広島市内の区域は以下の通りです。
広島市内の区域一覧
- 中区
- 西区
- 南区
- 東区
- 安佐南区
- 安佐北区
- 安芸区
ここまで広島市内の人口推移について見てきましたが、次に広島のマンション売買相場について見ていきましょう。
広島のマンション売買相場
広島市におけるマンションの相場は、約2,000〰2,300万円前後で、最新年のマンション売買相場は以下の通りです。
時期 | ㎡単価(万円) | 価格(万円) |
---|---|---|
2021年8月 | 30.9 | 2,253 |
広島のマンション売買相場の推移
公益財団法人西日本不動産流通機構では、過去の広島市の平均価格は公表していないため、ここでは概ね同傾向であるとして広島県のマンション価格の推移を紹介します。
広島県のマンション価格はここ数年、上昇傾向にありましたが、2020年には価格が若干下がりました。
広島市におけるマンションの成約価格の推移を示すと以下の通りです。
- 成約価格とは、実際に取引が決まった価格のことです。
広島の土地売買の推移
広島市における住宅地の土地価格は上昇傾向が続いています。
広島市における地価公示の住宅地平均価格の推移を示すと以下の通りです。
出典:国土交通省「地価公示」
売買実績から見る広島で人気のエリア
ここまで広島市のマンションや土地の売買相場について見てきましたが、次に売買実績から見る広島市内の人気エリアについてお伝えします。
広島市中区
マンション平均単価
- 44万円/㎡
中区は、太田川河口デルタ地帯の中央部に位置する区です。
区内には広島広域都市圏の中心であり、デパート、地下街、専門店などの商業施設や官公庁、銀行、企業の本・支店などが集積し、平和記念公園や中央公園、平和大通りもあり、外国人観光客も多く訪れるエリアです。
広島市南区
マンション平均単価
- 36万円/㎡
広島駅と広島港を有し、旅客と物流の拠点になっている区です。
大型商業施設の出店も相次いでおり、広島の新たなショッピングエリアとして発展しています。広島市域にある島のうち、佐伯区にある津久根島以外は全て南区となります。
広島市安佐南区
マンション平均単価
- 32万円/㎡
安佐南区は、広島市で一番人口の多い区です。
山地部を中心に大規模に開発された宅地が多く、道路交通網が充実しており、大学や高校などの教育施設も多くあります。
広島で人気のファミリー向けマンション
この章では住まいサーフィン「広島県の中古マンションお気に入りランキング」の情報を元に広島で人気のファミリー向けマンションを紹介します。
シティタワー広島
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 広島県広島市南区松原町5-2 |
アクセス | 広島駅徒歩3分 |
竣工年月 | 2016年08月 |
間取り | 2LDK~4LDK |
面積 | 58.00㎡~115.00㎡ |
売主 | 住友不動産 |
施工会社 | 前田建設工業 |
グランクロスタワー広島
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 広島県広島市南区松原町88 |
アクセス | 広島駅徒歩4分 |
竣工年月 | 2016年12月 |
間取り | 1LDK~4LDK |
面積 | 41.00㎡~187.00㎡ |
売主 | NIPPO、ミサワホーム、旭化成不動産レジデンス |
施工会社 | 戸田建設 |
ル・サンク広島相生通り
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 広島県広島市西区上天満町 |
アクセス | 天満町駅徒歩5分 |
竣工年月 | 2015年12月 |
間取り | 2LDK~4LDK |
面積 | 60.00㎡~87.00㎡ |
売主 | NIPPO |
施工会社 | 共立建設 |
広島のマンション売買相場を自分で調べる方法
この章では広島のマンション売買相場を自分で調べる方法について解説します。
広島市内のマンションの売買相場はレインズ・マーケット・インフォメーションで調べるのがおススメです。
- レインズ・マーケット・インフォメーションとは、国土交通省が指定する不動産流通機構(通称:レインズ)が運営している公的なサイトのことです。
レインズは「Real Estate Information Network System」の頭文字を取った略称となります。
レインズの特徴としては、成約価格をベースにした相場を調べることができるという点です。
レインズは全国の不動産会社から成約価格情報を吸い上げ、最新の成約価格情報を元に相場を開示していることから、最も信頼できる情報サイトとなっています。
SUUMOやアットホーム等の不動産ポータルサイトでは広島市内のマンションの売り出し価格の情報しかわかりませんが、レインズであれば成約価格の水準で売買相場を把握することができます。
レインズ・マーケット・インフォメーションの使い方としては、以下の4項目を自分の物件と近い条件に設定して検索をすることがポイントとなります。
条件設定項目
- 対象地域(地域詳細)
- 専有面積
- 間取り
- 築年数
「単価」「成約時期」「用途地域」「軸」等は設定する必要はありません。
「取引情報一覧」に広島市内や付近の類似のマンション事例の単価が表示されますので、おおよその相場を把握することができるようになっています。
広島市内のマンション売買相場を自分で調べる方法について見てきましたが、次に広島市内でマンションを売却する方法についてお伝えします。
広島でマンションを売却する方法
この章では広島でマンションを売却する方法について解説します。
広島でマンションを売却する方法
- 仲介会社に依頼
- 買取会社に依頼
仲介会社に依頼
広島市内のマンション売却の基本的な手段としては、仲介会社に依頼する方法があります。
- 仲介とは、不動産会社による斡旋を通じて最終消費者である買主に直接売却する方法のことです。
仲介のメリットは高く売れることで、デメリットは売却に時間がかかることです。
仲介によるマンション売却の基本的な流れは以下の通りです。
マンション売却の流れ
- 売却準備
- 価格査定
- 売買契約の締結
- 売却活動の開始
- 買付証明書の受領
- 売買契約の締結
- 引渡し
仲介では最初に価格査定を行います。
仲介における価格査定は、売り出し価格を決めるために行うものであり、その位置づけは売却予想価格です。
依頼する不動産会社が決まったら、不動産会社と媒介契約を締結します。
- 媒介契約とは不動産会社に依頼する仲介の契約のことです。
売却の準備から媒介契約の締結までは、最短で進んだとしても2週間程度となります。
媒介契約については、以下の記事で詳しく解説しています。
媒介契約を締結したら、すぐに売却活動を始めて購入希望者が現れたら、その希望者から買付証明書を受領します。
- 買付証明書とは、購入の意思表示を正式に示す書面のことです。
買付証明書の内容に納得したら、売買契約を締結します。
売却活動の開始から売買契約締結までの期間は、およそ3ヶ月程度です。
売買契約締結は、あくまでも書面の締結だけであり、このタイミングでは買主から手付金を受領します。
売買契約と引渡しの間は、1ヶ月程度空けるのが通常です。
住みながらマンションを売る人は、売買契約と引渡しの間に引っ越しを行います。
引渡しでは買主から手付金を除いた残金が振り込まれます。
売主は、所有権移転登記に必要な書類等を買主に引渡して売却は完了です。
仲介による売却は、順調に運んでも3〰5ヶ月程度はかかります。
全体スケジュールは、余裕をもって6ヶ月程度で計画しておくのが適切です。
仲介でのマンション売却の注意点や必要書類については、以下の記事で詳しく解説しています。
買取会社に依頼
広島市内のマンション売却の他の手段としては、買取会社に依頼する方法もあります。
- 買取とは、最終消費者への転売を目的とした不動産会社に下取り価格で売却する方法のことです。
買取のメリットは早く売れることですが、デメリットは売却価格が安くなってしまうことです。
買取の売却相場は仲介の価格を100%とした場合、80%前後になることが多いです。
買取によるマンション売却の流れは以下の通りです。
マンション買取の流れ
- 事前の情報収集
- 買取依頼先の選定&無料査定依頼
- 簡易査定価格(机上査定価格)の提示
- 現地調査
- 買取金額の提示
- 不動産売買契約の締結
- 決済・入金の確認
- マンションの引渡し
- 確定申告
買取でも最初に行うのは査定です。
買取の査定は買い取る会社が自ら購入できる価格を提示するため、査定額がそのまま売却価格となります。
不動産会社が提示する買取価格に納得したら、売買契約の締結です。
引渡しも売買契約と同日か、日を空けずに行います。
買取の全体スケジュールは、価格査定から引渡しまで、最短で3日程度で行う会社もあります。
買取の最大のメリットは早く売れるという点であるため、「すぐにでも現金化したい人」や「売却スケジュールに余裕のない人」におすすめです。
マンション買取の概要や流れの詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
広島でマンションを高く売る3つのコツ
この章では広島市内でマンションを高く売る3つのコツについて解説します。
広島でマンションを高く売るコツ
- 大手と地元の不動産会社の両方に査定を依頼する
- 引っ越しシーズンを狙う
- なるべく築25年以内にマンションを売る
大手と地元の不動産会社の両方に査定を依頼する
広島市でマンションを高く売るコツは、大手と地元の不動産会社の両方に査定依頼することです。
広島市は中国地方における最大の都市であるため、山口や島根、岡山等の他県から人を呼び寄せています。
また、広島県内における広島市以外の市区町村からも移り住んでくる人が多い街です。
そのため、買主のターゲットとしては、中国地方の広範囲に存在する需要者と、広島市に近接した狭い範囲に存在する需要者の2つの購買層が存在します。
2つの購買層を上手くとらえるには、大手にも地元の不動産会社にも査定を依頼することが適切です。
大手の不動産会社は全国に名を轟かせているため、中国地方全般の需要者層に対して訴求力があり、安心感や信頼感を持って購入検討をすることができます。
それに対して、地元の不動産会社は地元情報に詳しく、広島市周辺の需要者層の細かいニーズに対応することが可能です。
地元の不動産会社は事前に広島市内で物件を探してほしいと依頼されているケースもあり、見込み客を抱えていることもよくあります。
よって、広島のマンションは大手も地元の不動産会社もいずれも高く売ってくれる可能性を有しており、査定はどちらかに偏ることなく両方に依頼した方が良いのです。
査定の結果、不動産会社を1社に絞りきれない場合には、一般媒介と呼ばれる媒介契約を選べば、複数の不動産会社に仲介を依頼することができます。
- 一般媒介とは、複数の不動産会社に重ねて仲介を依頼できる媒介契約のことです。
不動産会社に支払う仲介手数料は成功報酬であるため、複数社に依頼しても仲介手数料の支払先は売却を決めた1社のみで良いことになっています。
そのため、仲介は1社に依頼しても複数社に依頼しても売主の経済的な負担は同じです。
大手も地元の不動産会社も高く売ってくれる可能性がありますので、迷ったら一般媒介を効果的に使うのも良いでしょう。
引っ越しシーズンを狙う
広島市でマンションを高く売るコツは、引っ越しシーズンを狙うことがポイントです。
広島市は支社の街ですので、大手企業の中国支店が集まっています。
一般的に、会社員は4月と10月から配属されるため、毎年2~3月と9月の引っ越しシーズンは不動産の購入者が増えます。
全体スケジュールは余裕をもって6ヶ月程度を見込んでおくことが重要ですので、例えば2~3月の引渡しを狙うのであれば、10月から売却をスタートさせるのが適切です。
また、9月狙いの場合には、4月頃から動き始めるのが適切といえます。
不動産の売買では、焦って安く売ってしまうことを「売り急ぎ」と呼んでいます。
高く売るためには売り急ぎを避け、余裕をもって売却に臨むことが重要です。
売却のスケジュールは、売りやすい引っ越しシーズンから逆算してスタートすることをおすすめします。
なるべく築25年以内にマンションを売る
広島市でマンションを高く売るには、なるべく築25年以内に売ることがコツとなります。
理由としては、マンションは築25年以内の物件であれば買主が住宅ローン控除を利用できるからです。
- 住宅ローン控除とは、買主が住宅ローンを組んで自宅を購入すると、買主の所得税が一定期間節税できる制度のことです。
住宅ローン控除については、以下の記事で詳しく解説しています。
広島市の物件は中国地方の中でも高いことから、住宅ローンを組んで購入する人が多くいます。
買主としては、住宅ローン控除を利用できる物件の方が節税効果が見込めるため、人気は築25年以内の物件に集中します。
そのため、マンションの売りどきは築25年以内であり、高く売るのであれば築25年以内で売った方が良いのです。
ただし、築25年以上の物件であっても、瑕疵(かし)担保保険を付保して売ると例外的に住宅ローン控除を利用できる物件とすることができます。
- 瑕疵担保保険とは、売却後、物件に瑕疵が発見された場合、その補修費用の一部を保険料によってまかなうことができる保険のことです。瑕疵とはキズという意味になります。
瑕疵担保保険を付ければ、売却後に瑕疵が発見されても一定期間は保証されますし、住宅ローン控除を利用できる物件とすることができます。
広島市の築25年以上のマンションを高く売る効果的な手段ですので、ぜひ検討してみてください。
瑕疵担保保険については、以下の記事で詳しく解説しています。
3ヶ月経っても売れないのは販売戦略ミスかも!?
公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2020年)」によると首都圏の中古マンションの平均販売期間は約3ヶ月(88.3日)となっています。
また、中古マンション価格に目を向けてみると、第一回緊急事態宣言が出された2020年4月に一旦大きく値下がりしていますが、5月にはすぐに回復に転じ現在では、緊急事態宣言以前の水準よりも価格が上昇しています。このことから、中古マンション市場の活況感が伺えます。
長期的な観点でも2012年以降、継続して成約価格が上昇傾向にあるため現在は「売り時」といえるでしょう。
コロナを経て今が売り時であるにも関わらず、平均販売期間の3ヶ月以上が経過しても売却ができていないのであれば、ちょっと焦らなければならないかもしれません。
いつまでも売却できない場合、以下が要因として考えられます。
- 設定している販売価格が高すぎる
- 「築年数が古い」「室内状況が悪い」といった、個人が買主となる「仲介」という売却方法では売りにくい物件である
売却活動を始めてから3ヶ月を超えている場合は、そもそもの販売戦略を間違えている可能性があります。「仲介」から「買取」という売却方法へ切り替えることも検討しましょう。
仲介と買取の違い
買取とは、マンションの売却方法の一種で、一般的な仲介による売却とは異なり不動産会社が直接買主になります。
仲介会社は売主と媒介契約を締結したのち、なるべく高い価格で売却するために顧客への紹介の他、チラシやインターネットによる販売活動を行い、広く買主となる人を探します。
すぐに買主が現れ、高く売れる場合は問題ありませんが、買主が見つからない場合は、販売期間が長期化したり、当初設定した価格を下げざるを得なくなります。
仲介会社が直接購入する訳ではないので、仲介会社の査定は売れる可能性が高い推定の価格です。
一方で、買取価格は買主となる不動産会社が実際に購入可能な買える価格を提示していますので、場合によっては最短で数日で契約・決済まで完了させることができます。
スター・マイカでは、独自のデータベースによる正確な査定を行っており、9割超のお取引で最初に査定した価格またはそれ以上の価格で実際に買取を行っております。
実際査定を依頼いただく方の多くが仲介による販売活動を経験し、比較検討されています。
参考に買取価格を知りたいという方もお気軽にお問い合わせください。
最短2時間、遅くとも翌営業日までに査定結果をご連絡させていただきます。
査定依頼はもちろん無料です。
仲介と買取の売却方法の違いを詳しく知りたい方には、こちらの記事で詳しく解説しています。
URILABOの運営者
スター・マイカ株式会社
“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時3,000戸以上保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。
スター・マイカ株式会社 宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(03)第8237号
当社は、東証プライム上場のスター・マイカ・ホールディングス株式会社のグループ企業です
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