家を売る理由って嘘でなく正直に伝えるべき?売却理由による査定額と売却期間への影響
「家族が転勤するから家を売ろうか検討している」「子供ができて家族が増えたから、住み替えをしたい」など、家やマンションを売る理由にはさまざまなものがあるでしょう。
自分と同じ動機で家を売却する人がいるのか、知りたいという方もいるかもしれません。
また、家の購入を検討している方も売却理由をとても気にします。
なぜなら、家の売却理由がネガティブなものだった場合、不安が残るためです。
さらに、売却理由によって査定額や売却期間も変わってきます。
そこで今回は、家やマンションを売る理由にはどのようなものがあるか、また売却理由が査定額・売却期間にどのような影響を及ぼすのか、解説します。
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目次
家やマンションの代表的な「売却理由」について
この章では、まず家の売却理由にはどのようなものがあるか見ていきましょう。
家やマンションを売る理由は、大きく「一般的な理由」と「ネガティブな理由」に分けられます。
ネガティブな理由から家を売る場合、時には査定額や売却期間への影響を及ぼすことがあるため、注意が必要です。
では、なぜ売却理由によって査定額などが変わるのでしょうか。
それぞれの理由に分け、具体的に解説します。
家を売る一般的な理由
家を売る一般的な理由として、主に以下の5つが挙げられます。
家を売る一般的な理由
- 家族が増えて部屋が足りなくなった
- 通勤・通学の便が悪くなった
- 転勤になった
- マンションに引越したい
- 資産整理(投資目的)
それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。
1.家族が増えて部屋が足りなくなった
お子さんができると、今の間取りでは部屋や広さが足りなくなることがあります。
もしくは、お子さんが成長して自分の部屋を持たせてあげようということになった際、買い替えを検討される方もいらっしゃいます。
2.通勤・通学の便が悪くなった
環境が変わり、通勤や通学が不便になってしまったため、住み替えを検討するパターンも多いと言えます。
会社や学校の最寄り駅が家から遠くなってしまった、仕事や学校からの帰りがかなり遅くなってしまうといった時は、買い替えを検討するタイミングでしょう。
3.転勤になった
転勤によって売却しなければならないというケースも多いでしょう。
特に、かなり遠方へ転勤になった場合、引越しは避けられないと言えます。
4.マンションに引越したい
一軒家に住んでいる方がマンションに住みたいと考え、家を売ることが近年増えてきました。
例えば、子供が独り立ちして使わない部屋が増えたため、老後に夫婦2人で暮らすには家が広過ぎるためなどの理由があります。
5.資産整理(投資目的)
家やマンションを投資目的で売買される方もいるでしょう。
その他、「親の家を相続することになった」「実家で家族と同居することになった」「老人ホームに入ることになった」といった理由もあります。
家を売るネガティブな理由
次は、家を売る理由としてよくあるネガティブなものを6つ、見ていきましょう。
家を売るネガティブな理由
- 住宅ローンが払えなくなった
- お金が無くて困っている(まとまったお金が必要)
- 離婚した
- 立地が悪かった
- ご近所トラブル
- 家の欠陥・家が古くなった
それぞれの理由を見ていきましょう。
1.住宅ローンが払えなくなった
毎月の住宅ローンの支払いが厳しくなり、家を売るというパターンが考えられます。
何らかの理由で収入が大きく減少した、想定外の出費が発生してしまったなどの状況になり、家を売ろうとするパターンが多いようです。
2.まとまったお金が必要
どうしてもすぐにまとまったお金を作る必要が発生し、家を売りに出すパターンがこれに当たります。
3.離婚した
家を売るネガティブな理由の中でも、多いと言われるのがこちらのケースです。
離婚が理由で家を売る場合、夫婦間での売却金額の取り分などに注意しなければなりません。
4.立地が悪かった
近隣の騒音や周囲の治安といった問題から、家を売却するケースがこちらです。
問題の原因に自分たちで対処することが難しいと、引越さざるを得ない場合もあるでしょう。
あまりない事例ではありますが、ショッピングセンターができるなどの理由で土地値が上がった時、売却益を得るため家を売ろうと考える方もいます。
5.ご近所トラブル
こちらも売却理由として多いパターンです。
持ち家を建てた時に一番問題になりやすいのは、ご近所との人間関係と言われています。
6.家の欠陥・家が古くなった
家に何らかの欠陥や不便が発生したタイミングで、売却を検討される方も多くいます。
しかし、この場合はリフォームなどの手段もありますので、必ずしも家を売る理由につながるわけではありません。
中には、居住者が歳を取りバリアフリー環境の整備された家に引越したいと考えたことなどから、住み替えることもあるでしょう。
ちなみに、家の欠陥を隠して売ると「契約不適合責任」が問われることもあり得ますので、覚えておきましょう。
LIFULL HOME'Sが集計したマンションの売却理由TOP10
次に、どのような理由で家を売る人が多いのか、実際のデータを参考にしてみましょう。
ご紹介するのは、不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が集計した、マンションの売却理由です。
結果は以下のようになっています。
LIFULL HOME'Sが集計したマンションの売却理由TOP10
- 今が売り時だと考えた 28%
- 維持費が高いと思った 16.4%
- 生活に便利なところに住みたいと思った 10.4%
- 住宅・不動産の維持・管理が大変になった 10.1%
- 資金が必要になった 10.0%
- 住宅・不動産の老朽化 8.7%
- 投資目的で入手した不動産の価格が上昇した 6.9%
- 転勤・転職 6.8%
- ご自身や子どもの通勤・通学を考えて 6.8%
- 住宅・不動産の相続 6.5%出典:LIFULL HOME'S「マンション売却経験者にアンケート!売却期間は?売却方法は?データで見る実態」
ここまでご紹介した「家を売る理由」と同じ項目が多いと言えます。
ご自身とも照らし合わせてみて、同じ理由で家を売却した人がどのくらいいるのか知っておくと良いかもしれません。
売却理由による査定額と売却期間への影響
続いてこの章では、家の売却理由が与える、査定額と売却期間への影響について解説します。
LIFULL HOME'Sでは、「家を売却した理由によって査定額と売却期間に変化があったか」を調査したレポートを公開しています。
これによると、家を売却した方全体のうち、32.5 %の方が「査定額より成約額が下がった」と答えています。
出典:LIFULL HOME'S「家の売却時、査定価格よりも成約価格が「上がった人」と「下がった人」の差は?」(2015年)
また、「マンションや一戸建てを売却することになった理由ランキング」によると、離婚(ネガティブな理由)によって成約額が下がったケースは44.8%と、かなり高い割合になっています。
出典:LIFULL HOME’S「マンションや一戸建てを売却することになった理由ランキング」(2015年)
売却理由によって家の価格が変わるということは、事実と言えるでしょう。
離婚が売却理由だと価格が下がる理由
前の居住者が離婚したということは、購入者には関係ないはずですが、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
一番の原因は、「なるべく早く売って精算したい」という意識が強く働くためでしょう。
要は売り急いでしまうのです。
「住宅ローンが払えなくなったから」「お金がなくて困っているから」といった理由でも、同様の傾向が予想されます。
また、「立地が悪かったから」「ご近所トラブル」「家の欠陥」などの理由は、新しい居住者にも引き継がれる要素ですから、査定額にマイナスの影響を及ぼしやすいと言えます。
さらに、殺人や自殺などの事故・事件があった家は、査定額が相場より大幅に下がることが考えられます。
このような家は、相場より安くても買い手がつきにくく、売却期間も長引きやすいという傾向があります。
家を買うこと大きなライフイベントですから、買い手からしてみれば少しでも不安要素を払しょくしたいと思うでしょう。
家を売却する理由を伝える時は、買い手の意識もよく理解しておきましょう。
都合の悪いネガティブな家の売却理由は伝えなくてもいい?
家を売る理由によって、査定額や売却期間は変わってきます。
とすると次に気になるのは、家を売る理由でネガティブな都合の悪いものは伝えなくてもいいのか、ということでしょう。
結論から言うと、ネガティブな理由であっても伝えなければなりません。
売却する物件に欠陥がある場合(事件があった場合も含む)は、必ず購入者へ伝えることが義務付けられています。
それ以外のネガティブな理由についても、購入希望者が知っていれば売買契約の締結に重大な影響を与える可能性が高いものは、きちんと伝えておかないとトラブルのもとになりかねません。
例えば、「立地が悪かった」「家に欠陥が出てきた」「ご近所トラブル」といった理由がこれに当たります。
また、家やマンションなどの物件を売買する時は、売買契約と併せて売主から告知書を提示することが通常です(告知義務)。
その告知書には、現在の物件の状態(特に不具合や欠損がある場合)を記載する必要があります。
こちらをきちんと記載せずに、買い手から「こんなトラブルがあったけれど告知書には記載されていなかった」と言われてしまうと、売り手の方や仲介会社は、その責任を負わなくてはならない可能性があるのです。
これを「契約不適合責任」と言います。
家を売る理由がネガティブなもので、あまり他人には伝えたくない内容でも、基本的に正直に伝えるようにしましょう。
古い家はリフォームをしてから売ったほうがお得になるか
古い家を売る時に多くの方が悩むのが、そのままの状態で売却するか、リフォームしてから売却するかということです。
続いてこの章では、古い家はリフォームしてから売ったほうがお得になるのか、解説します。
結論から言うと、リフォームではなく売却額を値引きしたほうが、買い手からは喜ばれます。
それは、リフォームせずに引渡すと、買い手の方が自由に家をアレンジできるためです。
また、値引きをしたほうが売却期間も短縮できるでしょう。
一方で、家に欠陥や欠損がある場合は、しっかり修繕対応してから売りに出したほうが良いでしょう。
経年劣化による欠陥はある意味仕方ないですが、インフラ設備やドアの開閉の故障などは、居住者の扱い方による影響も考えられます。
売り手がどれだけその物件を大切にしていたかということも、査定額に影響します。
また、ハウスクリーニングを行うのも効果的でしょう。
次の居住者に気持ちよく家を使ってもらえるように、という配慮も持っておきたいところです。
ハウスクリーニングについては、以下の記事で詳しく解説しています。
売却理由で逆に高額査定になるケース
では次に、売却理由によって査定額がアップするケースはあるのか、解説します。
まず、売却理由で査定額をアップさせたいという考え方はあまり持たないほうが良いでしょう。
それよりも、不動産会社の担当者に、売却理由も含めた物件情報をしっかりと伝えておくことが重要です。
例えば、「管理会社がきちんと管理を行っている」「近隣トラブルが起きたことはない」など、物件に関してプラスになるような情報はもちろん、マイナスになり得る情報も併せて伝えることをおすすめします。
そうすると、売り手と担当者の信頼関係は高まり、担当者はマイナスな情報もなるべく悪い印象にならないように伝えてくれる可能性が高まります。
査定額をアップさせたいのであれば、売却理由を隠したりごまかしたりせず正直に伝え、物件のプラスな情報も伝えましょう。
家を売る理由は、売り手だけでなく買い手にとっても大切な情報です。
家を売りに出す方は、買い手側にも立って考え、売却理由や告知情報を提示すると成約にもつながりやすくなるでしょう。
その際、ネガティブな理由であっても基本的に隠してはいけません。
家を売買する際は、売り手と不動産会社の担当者、買い手との信頼関係が重要になってきます。
担当者を通して、買い手に誠意を伝えるように意識しましょう。
査定額UPのコツについてはこちらの記事で解説していますので、合わせてご覧ください。
3ヶ月経っても売れないのは販売戦略ミスかも!?
公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2020年)」によると首都圏の中古マンションの平均販売期間は約3ヶ月(88.3日)となっています。
また、中古マンション価格に目を向けてみると、第一回緊急事態宣言が出された2020年4月に一旦大きく値下がりしていますが、5月にはすぐに回復に転じ現在では、緊急事態宣言以前の水準よりも価格が上昇しています。このことから、中古マンション市場の活況感が伺えます。
長期的な観点でも2012年以降、継続して成約価格が上昇傾向にあるため現在は「売り時」といえるでしょう。
コロナを経て今が売り時であるにも関わらず、平均販売期間の3ヶ月以上が経過しても売却ができていないのであれば、ちょっと焦らなければならないかもしれません。
いつまでも売却できない場合、以下が要因として考えられます。
- 設定している販売価格が高すぎる
- 「築年数が古い」「室内状況が悪い」といった、個人が買主となる「仲介」という売却方法では売りにくい物件である
売却活動を始めてから3ヶ月を超えている場合は、そもそもの販売戦略を間違えている可能性があります。「仲介」から「買取」という売却方法へ切り替えることも検討しましょう。
仲介と買取の違い
買取とは、マンションの売却方法の一種で、一般的な仲介による売却とは異なり不動産会社が直接買主になります。
仲介会社は売主と媒介契約を締結したのち、なるべく高い価格で売却するために顧客への紹介の他、チラシやインターネットによる販売活動を行い、広く買主となる人を探します。
すぐに買主が現れ、高く売れる場合は問題ありませんが、買主が見つからない場合は、販売期間が長期化したり、当初設定した価格を下げざるを得なくなります。
仲介会社が直接購入する訳ではないので、仲介会社の査定は売れる可能性が高い推定の価格です。
一方で、買取価格は買主となる不動産会社が実際に購入可能な買える価格を提示していますので、場合によっては最短で数日で契約・決済まで完了させることができます。
スター・マイカでは、独自のデータベースによる正確な査定を行っており、9割超のお取引で最初に査定した価格またはそれ以上の価格で実際に買取を行っております。
実際査定を依頼いただく方の多くが仲介による販売活動を経験し、比較検討されています。
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仲介と買取の売却方法の違いを詳しく知りたい方には、こちらの記事で詳しく解説しています。
URILABOの運営者
スター・マイカ株式会社
“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時3,000戸以上保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。
スター・マイカ株式会社 宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(03)第8237号
当社は、東証プライム上場のスター・マイカ・ホールディングス株式会社のグループ企業です
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