マンション売却のタイミングはいつがベスト?売却時期の見極め方
マンション売却では、物件を売るタイミングによって売却価格が変わりやすいため、良いタイミングを選べば売却しやすくなり、場合によっては高く売る可能性もあります。
「マンションを売却したいけど、どのタイミングで売るのがいいのか分からない」と考えている方もいるかと思います。
そこで今回の記事では「マンション売却のタイミング」について解説します。
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目次
2022年のマンション売却相場について
最初に2022のマンション売却相場について解説します。
首都圏における中古マンションの成約単価と取引件数の前年同月比は以下の通りです。
出典:首都圏成約単価・取引件数「公益財団法人東日本不動産流通機構(2023年1月度)」
2022年のマンション価格は、総じて上昇傾向にありました。
背景として、新築マンションの高騰が続いており、新築市場から中古市場に需要者が流れ込み、中古マンションが高く売れたことが挙げられます。
一方で、2022年はほとんどの月で成約件数が前年同月比に比べると少なくなっています。
中古マンションも価格高騰が続いていることから、徐々に買いにくくなり始めてきており、2021年と比較すると取引件数も減ってきたものと思われます。
マンション売却の相場については、以下の記事で詳しく解説しています。
ここまで2020年と2021年のマンション相場について見てきましたが、次に「築年数」から見るマンション売却のタイミングについてお伝えします。
「築年数」から見るマンション売却のタイミング
築年数から見るマンション売却のタイミングについて解説します。
中古マンションの価格は、一般的に築年数を追うごとに下落していきます。
「高く売る」という観点から考えると、築年数は新しいほど売却しやすくなります。
以下に、首都圏における中古マンションの築年数別の価格の推移を示します。
グラフ内のパーセントの数値は「築0~5年」の価格を100%としたときの価格の下落率です。
出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」
マンション価格は築年数を追うごとに下がっていき、「築26~30年」になると「築0~5年」と比較して60.7%も下落しています。
築年数は価格に影響しますが、「売却のしやすさ」にも影響を及ぼします。
以下に首都圏における中古マンションの成約物件と在庫物件の築年数別の割合を示します。
成約物件とは実際に売却がなされた物件のことです。
出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)」
グラフを見ると、築25年以内の物件は成約物件が在庫物件の割合を上回っています。
つまり、築25年以内の物件は「品薄状態」にあるとうことであり、売りに出すとすぐに売れるため、売却しやすいです。
一方で、築25年超の物件は在庫物件が成約物件の割合を上回っています。
つまり、築25年超の物件は「売れ残り状態」にあるとうことであり、売りに出しても売却しにくいです。
築25年超のマンションは、買主が原則として住宅ローン控除を利用できなくなることから売却しにくくなります。
- 住宅ローン控除
- 住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んで自宅を購入した人が所得税等の節税ができる制度のことです。
売却しにくくなるということは、値引き交渉も受けやすくなるということでもあり、売却価格が低くなりやすいです。
そのため、中古マンションを売るのであれば、できるだけ築25年以内に売却することをおすすめします。
築年数25年超えのマンション売却方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
次に「経済・社会情勢」から見るマンション売却のタイミングについて見ていきましょう。
「経済・社会情勢」から見るマンション売却のタイミング
この章では、「経済・社会情勢」から見るマンション売却のタイミングについてお伝えします。
新型コロナウイルスの感染状況
新型コロナウイルの影響に関しては、「2020年・2021年のマンション売却相場について」でも示した通り、ほぼ脱した感があります。
中古マンション市場は回復しており、再び売りどきの状況が続いています。
今回の新型コロナウィルスで、パンデミックが起こると一瞬マンション市場が悪化することがわかりましたので、次の新たなウィルスが出てきたときの参考にすると良いでしょう。
リモートワークの広がり
リモートワークの広がりにより、一時期、首都圏の千葉や埼玉、神奈川における広めの中古マンションは売却しやすくなりました。
ただし、新型コロナウィルスは収まりつつあり、中小企業などでは既にリモートワークを取り止める動きが出始めています。
郊外の物件が売却しやすい状況は長くは続かないと予想され、再び立地の良い物件に需要が集中していくものと予想されます。
台風・地震などの大規模な自然災害
台風・地震などの大規模な自然災害が生じると、タワーマンションの人気が落ちます。
停電が発生するとマスコミがタワーマンションのエレベーター停止を報道するため、自然災害の度にタワーマンションの弱点が浮き彫りにされます。
そのため、タワーマンションの売却は、「自然災害の後は避ける」という対応が良いでしょう。
次に「時期」から見るマンション売却のタイミングについて見ていきましょう。
「時期」から見るマンション売却のタイミング
マンションは1年の中で時期によっても売却状況が異なります。
首都圏における月別の取引件数を示すと以下の通りです。
出典:首都圏成約単価・取引件数「公益財団法人東日本不動産流通機構(2023年1月度)」
中古マンションの取引件数は、毎年引っ越しシーズンである2~3月に件数が伸びます。
また、9月も秋の人事異動の季節に向けて件数が伸びることが通常です。
取引件数が多い時期は、値引き交渉を受ける確率も低くなるため、高く売れる可能性が高まります。
また、早く売れる可能性も高まるため、可能であれば売却は引っ越しシーズンに合わせることをおすすめします。
次に「金利」から見るマンション売却のタイミングについて見ていきましょう。
「金利」から見るマンション売却のタイミング
中古マンションの価格は金利の影響も受けます。
理由としては、金利が低くなると住宅ローンが組みやすくなり、買主が増えるからです。
以下に、中古マンション価格と金利の代表的な指標である10年国債利回りの推移を示します。
出典:中古マンション「公益財団法人東日本不動産流通機構」、金利「財務省」
近年、長期金利は徐々に上昇し始めています。
金利が上昇すると、住宅ローンが組みにくくなるため、マンション価格が下がる可能性はあります。
今後の金利政策が注目されるところですが、今のところ日銀は市場に急激な悪影響を及ぼすことを避けるため、しばらく低金利を継続していく姿勢が示されています。
次にその他のマンション売却のタイミングについて見ていきましょう。
その他のマンション売却のタイミング
その他のマンション売却のタイミングについてお伝えします。
その他のマンション売却のタイミング
- 売却益で住宅ローンが完済できる時
- マンションを相続してから3年以内の時
- 大規模修繕が終わった時
売却益で住宅ローンが完済できる時
売却益で住宅ローンが完済できる時もタイミングの一つです。
住宅ローンは元利均等返済(毎月の元金と利息の合計額が一定の返済方法)で返済を行うと、返済当初はなかなか元本が減らないという特徴があります。
そのため、住宅ローンは上に凸のカーブを描いて元本が減るのが一般的です。
一方で、マンションの価格は、建物価格が下がりますが土地価格は残るため、下に凸のカーブを描いて下落していく傾向があります。
頭金が少ない状態で買うと、しばらくは住宅ローン残債が売却額を上回る状態(オーバーローン)が続きます。
住宅ローンは返済が進めばいつか必ずゼロ円になる点が特徴です。
それに対して、マンション価格は土地価格が残るため、ゼロになることはありません。
そのため、オーバーローンは返済が進めばいつか必ず解消できる問題といえます。
マンションを売却するのであれば、アンダーローン(住宅ローン残債が売却額を下回る状態)になってから売るようにしましょう。
マンションを相続してから3年以内の時
相続税を納税した人は、マンションを相続してから3年以内の時が売るタイミングです。
相続税の納税義務者は、取得費加算の特例を利用することができます。
取得費加算の特例を利用すると、以下のように売却時に生じる譲渡所得を節税することが可能です。
譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 取得費に加算する相続税額 - 譲渡費用
取得費に加算する相続税額は以下の計算式で求めます。
その者の相続税額 × その者の相続税の課税価格の計算の基礎とされたその譲渡した財産の価額 / (その者の相続税の課税価格+その者の債務控除額」
取得費加算の特例の適用要件は以下の通りです。
取得費加算の特例の適用要件
- 相続や遺贈により財産を取得した者であること。
- その財産を取得した人に相続税が課税されていること。
- その財産を、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること。
「相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡」という期限があることから、相続税を納税した人は期限を意識して売却することをおすすめします。
【国税庁】No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
大規模修繕が終わった時
大規模修繕が終わった時も売却の一つのタイミングです。
マンションの大規模修繕は共用部のリフォームのようなものなので、大規模修繕の後は物件の価値が上がっています。
例えば、外壁塗装の後などは、マンションの外観の写真映りが良くなるため、売却しやすいです。
チラシにもアピールポイントとして書くことができるため、直近過去5年以内に実施された大規模修繕の内容をまとめておくといいでしょう。
次にマンション売却にかかる平均期間について見ていきましょう。
マンション売却にかかる平均期間
マンション売却にかかる平均期間について解説します。
首都圏における不動産の「売りに出してから売買契約を締結できるまでの平均日数」は以下の通りです。
出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2020年」
10年平均にすると、マンションは「75.3日」、戸建ては「92.3日」、土地は「94.0日」となっています。
マンションの売却に必要な平均日数は「75.3日」であることから、マンションは「3ヶ月弱」で売れるということです。
以下にマンション売却全体の流れを示します。
査定から売却活動の開始まで「2週間」、売買契約の締結から引渡までの間を「1ヶ月」とすると、全体としては最短で4.5ヶ月程度の期間がかかります。
1~3月にマンション売却したい時の動き
1~3月にマンション売却したい時は、12月から売却活動を開始することが適切です。
12月から販売活動にスタートするために、査定は11月初旬頃から始めると余裕を持って売却活動を進めることができます。
9 ~10月にマンション売却したい時の動き
9 ~10月にマンション売却したい時は、7月から売却活動を開始することが適切です。
査定は6月頃に行うとスムーズに行きます。
ただし、8月はお盆があることから、毎年取引件数が減少します。
9月に売却しようとしても、8月は動きが鈍ってしまうため、気持ちを焦らせないようにすることがポイントです。
次にマンション売却のタイミングを決める時の注意点について見ていきましょう。
マンション売却のタイミングを決める時の注意点
マンション売却のタイミングを決める時の注意点についてお伝えします。
近所の新築マンションの入居時期と被せない
一部の人の中には、近所の新築マンションの入居時期と被せないという主張もあるようです。
新築マンションと競合するような築浅物件の場合には、そのような判断でも構わないと思います。
ただし、中古マンションは新築物件が高過ぎて買えない人が購入する傾向があるため、高い新築物件が同時に存在することで中古マンションが売れるということもあります。
また、新築マンションも2~3月に竣工(マンションの工事が完了すること)するため、中古マンションと販売時期が重なることも多いです。
そのため、近所の新築マンションについては、気にし過ぎないことが適切といえます。
大規模修繕中の売却はなるべく避ける
大規模修繕中の売却はなるべく避ける点もポイントです。
特に、外壁塗装中は仮囲いで囲われてしまい、家の中から眺望や日照の程度を確認できなくなります。
外からの印象も、中からの印象も悪くなってしまうため、外壁塗装中の売却は避けることをおすすめします。
エレベーターの交換時もエレベーターが使用できなくなることから、売却は避けるべきといえます。
その他、例えば屋上防水の作業中等であれば、売却活動への影響がほとんどありません。
大規模修繕でも工事の内容によっては売却への支障がないものもあるため、不動産会社と相談しながら適宜判断するようにしましょう。
最後に高く売れやすいマンションの特徴について見ていきましょう。
高く売れやすいマンションの特徴
高く売れやすいマンションの特徴についてお伝えします。
高く売れやすいマンションの特徴
- 築年数が新しい
- 駅から近い
- 専有面積が広い
築年数が新しい
築年数が新しい物件も高く売れます。
特に、築15年以内の物件であれば、設備が壊れているケースが少ないため、売却しやすいです。
駅から近い
駅から近い物件は高く売却できます。
駅からの距離は、物件価値に最も影響を与えるため、築年数が経過しても駅に近い物件は価格が下がりにくいです。
専有面積が広い
専有面積が広い物件は、総額は高く売れます。
ただし、単価は安くなる傾向にあるため、必ずしも高いとは言い切れません。
特に、「4LDKや5LDK」などは「2DKや3LDK」と比べると単価が安くなります。
広過ぎる物件は買主も少なくなることから、単価を下げつつ、適切な売り出し価格を設定することがポイントです。
ここまでマンション売却のタイミングについて見てきましたが、最後にスター・マイカのマンション買取サービスについてお伝えします。
マンション買取ならスター・マイカ
これまでマンション売却のタイミングについてお伝えしてきましたが、買取を利用したマンション売却方法もありますのでご紹介します。
マンション買取を手掛ける不動産会社は数多く存在しますが、スター・マイカはその中でも豊富な実績を有しています。
マンション専門に累計15,000件以上の豊富な買取実績
スター・マイカは過去10年以上にわたり、ファミリータイプ(35㎡~)の分譲マンションを中心に買取を続け、現在では中古マンション保有戸数は業界トップ※となりました。
※中古マンション事業を営む上場企業各社の最新決算情報に基づく当社調べによります
東証プライム上場企業のグループ会社
スター・マイカは東証プライム上場企業(2975)の「スター・マイカ・ホールディングス」を親会社としています。
盤石な財政基盤があり取引実績も豊富なので、初めてのマンション売却でも安心してお任せください。
全国8拠点に支店設置
スター・マイカのマンション買取サービスは、全国8拠点に展開し、地方エリアの買取も強化しております。 現金化や引渡しのスケジュールの柔軟な対応など、お客様のご事情に合わせた提案をいたします。
拠点所在地
最後にスター・マイカのマンション買取サービスについてご紹介します。
スター・マイカの買取のポイント
- マンション専門に累計15,000件以上の豊富な買取実績があります。
- 実績に基づく独自のデータベースにより迅速・正確な査定が可能です。
- 築年数の古いマンションもリノベーションマンションの素材として高く評価します。
築年数や状態に応じたリノベーションで、中古マンションの魅力を最大限に引き出すため、新築以上の付加価値を生み出します。そのため、リノベーションを見越した高い評価が実現するのです。
マンション買取をご検討の方はぜひ、マンション専門のスター・マイカへご相談ください。
無料のマンション査定依頼や相談にも対応しております。
まとめ
マンション売却のタイミングについて解説してきました。
新型コロナウィルスの影響はほぼ脱しており、今後も低金利政策が続くことから、再び売りどきといえる状況です。
自分にとってベストなタイミングが分かったら、早速に査定を依頼しましょう。
URILABOの運営者
スター・マイカ株式会社
“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時3,000戸以上保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。
スター・マイカ株式会社 宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(03)第8237号
当社は、東証プライム上場のスター・マイカ・ホールディングス株式会社のグループ企業です
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